授業・調査の様子7

「歴史を歩こう 「京都の歴史を歩こう!」〜歴史学科と歩くまつがさき〜」(2013.3 史学専攻 鍜治 利雄)



 はじめまして。突然ですが、散歩はお好きですか?ふと手持ちぶさたになり、TVのリモコンを握ってみると、各地を練り歩
きながらその土地土地の人々とのふれあいや名所・グルメなどを紹介する、いわゆる“街ブラ番組”を目にする機会が増えたよ
うに感じます。その親しみやすさから、ついつい見入ってしまう方も多いのではないでしょうか。そこでは常に出会いや発見が
描かれ、見落としてしまいがちな何かをお茶の間に届けてくれます。
 いつもの何気ない散歩道。そこにはどんな景色が広がっていますか?桜並木、路地裏の公園、カフェダイニング、夏の夕暮れ・ ・・どれもこれも心を打つ情景ですが、なかには道端にひっそりたたずむお地蔵さんや縁日でにぎわうおみやさんの境内を思い 浮かべる方もいらっしゃるのでは。歴史を今に伝える大切なもの。私たちは日々、そうしたものの研究に明け暮れています。
 つい先日も、本学歴史学科の学生とともに京都の松ヶ崎を徒歩でめぐりながら、地域の歴史をたどってきました。この催しは、 3月23日(土)に開催されます「京都府立総合資料館寺子屋講座〜京都の歴史を歩こう!2013早春の松ヶ崎探検ウォーク」 の予行演習を兼ねており、有志の学生たちによって結成されたプロジェクトメンバーによって企画・運営がなされています。
 当日はあいにくの天気に見舞われましたが、文化遺産の丹念な調査や地元住民への入念な聞き取りをもとに道順が組まれ、要所 要所でレクリエーションを交えた解説が披露されました。古くから用水路が発達していた松ヶ崎ですが、徳治2(1307)年を 境に村全体が法華宗に改宗します。その名残りが今も息づいており、歴史の息吹を感じさせてくれるのです。
 身近なようで意外と知らない地域の歴史。きっと、そこかしこに隠れているはずです。探してみてください!新鮮な驚きが皆さ んを待っています。これからは絶好のお散歩日和。春の陽気に誘われて、歴史をたずねてみませんか?


















※写真は2月18日(月)に実施されました「京都の歴史を歩こう!」〜歴史学科と歩くまつがさき〜の模様を撮影したものです。