京都府立大学 大学院生命環境科学研究科 遺伝子工学研究室

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研究紹介

 本研究室では高等植物を対象に、植物の生長、種子形成、環境適応などの分子機構の解析、ゲノム・エピゲノムの進化原理の解明に取り組んでいます。

 また遺伝子工学的手法を用いた、付加価値の高い植物の育成や植物による有用物質生産システムの確立、ゲノム情報を利用した土壌病害微生物の解析などの応用研究も進めています。

 本研究室の研究活動は、精華グループ(増村、森田)と下鴨グループ(佐藤)に分かれており、それぞれ学部専攻生・大学院生の研究指導を行っています。また精華グループの増村と森田は、京都府立大学・大学院生命環境科学研究科に所属すると同時に、京都府農林水産技術センター生物資源研究センター・基礎研究部を併任しています。

 本研究室では、国の研究機関、民間企業、他大学との共同研究を盛んに行っており、それらの研究成果は京都府、農林水産省、企業等における応用研究に役立っています。

主な研究テーマ

過去の博士論文 → こちらをご覧ください

過去の修士論文・卒業論文 → こちらをご覧ください

研究紹介 1. イネの発芽・生長の調節機構に関する研究

 種子の発芽およびその後の初期生長は,苗立ちや生育期間全体の生長に影響するため,農業上重要な問題である。植物ホルモンのエチレンは植物の生長や発達の調節に重要であるが,主要穀物であるイネでは未だ不明な点が多いエチレンによる発芽・生長調節機構の解析を行っている。

研究紹介 2. 遺伝子改変技術を用いた植物の高度な利用に関する研究

遺伝子組換え,ゲノム編集などの遺伝子改変技術を駆使して,機能性タンパク質などの有用物質を種子に蓄積するイネの作出,植物工場での高効率な物質生産系の開発など,植物の高度な利用を目指した研究を進めている。

研究紹介 3. 植物の環境ストレス応答に関する研究

植物は常に変動する環境条件に適応して生きている。宇治茶の栽培では,被覆をかけ遮光条件でチャが栽培されているが,被覆栽培したチャの収量や品質を予測する技術の開発に取り組んでいる。

研究紹介 4. 米の食品としての品質向上に関する研究

米に関する産学公連携研究を積極的に進め,飯米としての食味向上,気候変動に対応する栽培技術の検討,米加工品や清酒におけるタンパク質の役割に関する応用的研究を行っている。

研究紹介 5. 植物エピゲノムの進化原理の解明

現代の生物学では,ヒストンタンパク質やDNAの化学修飾は,ゲノム中のプロモーター配列とともに転写領域や転写状態の制御に関わる重要な因子であると考えられている。植物のヒストンタンパク質に焦点を当て,進化におけるエピゲノムの役割やエピゲノムの変動を引き起こす分子機構の解明を進めている。

研究紹介 6. 生物の進化や生態系の変遷をゲノム視点で解析するための技術開発

生物の進化には多くの遺伝子の出現や消失,水平転移が伴う。このような複雑なゲノムの進化過程を解き明かすため,ゲノム情報を用いた新しい分子系統解析手法の開発を進めている。また,この方法を微生物生態系の解析技術に発展させ,農業用地における土壌病害問題の実態解明にも取り組んでいる。