福祉社会学部FQA

京都府立大学

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Ｑ．福祉社会学部に来年から大学院が設置されるということですが、その後の情報（入試科目など）はどのようにして得られるのでしょうか。またそちらの大学院を修了するとどのような進路が考えられるのでしょうか。そして、社会福祉学部の大学院では教育学も勉強できるのでしょうか。私は教育学部出身ではありませんが、教育学を学びたいと考えています。福祉社会という視点から教育というものをとらえるのが社会福祉学部で教育学を学ぶ利点なのだろうかと思って興味を持っています。

Ａ．１）まず最初の質問についてですが、現在はまだ、文部省に対して大学院設置申請中なので、入試の方法等について公表することはできないのでしょう。正式な認可がおりて後、「募集要項」(入試方法)の発表という手順になります。文部省の認可は、問題がなければ、通常、年内におりると聞いています。しかるべき時期に、学生課に問い合わせて下さい。
　２）次に大学院修了後の進路についてです。一般的ですが、国や地方自治体の公務員、学校教員(中学社会・高校公民・高校福祉：各専修免許課程の設置申請中)、社会教育関係職員、教育福祉あるいは社会福祉関係の職員、研究者などを考えています。
　３）３番目のご質問については、結論的に申しますと、まさにあなたのような問題意識こそ、この大学院設置の目的（のひとつ）であると言えると思います。そもそも本学の「福祉社会学部」は、従来の「社会福祉学科」を改組・発展させたものであり、より広い視野から新しい福祉社会建設を展望する研究・教育をめざしたものです。そのため教員スタッフも、社会福祉学、社会学、法学、経済学、心理学等と多彩な人材から構成されています。そしてもちろん教育学関係のスタッフも、比較教育学・教育制度、教育社会史、教育方法学・生活教育論、教育心理学・人格発達論、青年心理学・カウンセリング論、生涯学習論などを専攻する研究者を中心に、充実していると思います。今回、設置される大学院も、教育学の立場から福祉社会の建設を展望する、あるいは福祉社会のなかでの教育の在り方を理論的・実践的に研究するという、このような立場をさらに発展させることを目的にしています。
　以上は、一人の教員としての立場からの、とりあえずのご回答です。さらに詳しくお知りになりたい場合は、改めてご連絡・お問い合わせ下さい。<吉岡>

Ｑ．心理学はどのようなことが学べ、どのような資格を取ることができるのですか？

Ａ．多くの方はおそらく心理学についてどんな研究分野があるとか，大学でどんな勉強を具体的にするのか，あまりご存じないのが普通だと思います。だいたいはカウンセリングとか心の病気を扱う学問といったイメージが強いのではないでしょうか。心理学の扱う領域は非常に広く，こんなのが心理学？と思うようなジャンルまであります。例えば目の錯覚などでおなじみの感覚・知覚の心理学や，天才チンパンジーで有名な，動物を扱う心理学もあります。実験や統計数学も重要です。
京都府立大福祉社会学部の心理学分野では，心理学の幅広い基礎分野を一通り勉強できるように授業を用意しています。本学でも小規模ながら認定心理士資格（大学で心理学の基礎を修得したことを認定する資格）がとれるように一応網羅しております。結論からいうと、大きな大学のいわゆる心理学科とか心理学専攻で行われているのと必要最小限ですが、同等の授業は用意してあります。また心理学の進学，就職については三木他　「心理の仕事」　朱鷺書房　1648円　という本があります。いろいろな心理学出身の人の体験談があって面白いです。各大学の心理学教室の紹介ものっています。
さて、臨床心理士については、資格を得るために2つの方法があります。1つはご質問のように指定校の大学院へ進むことです。大学院の入試などにもカウンセリングなどだけでなく上記のような幅広い分野から出題がなされます。実験や調査などの科学的な方法に基づいて人間（や動物）の行動を研究するというのが心理学の基礎であり，伝統的な立場だからです。その意味で府大でも広い範囲の心理学の授業を受ける必要がありますが、やはりある程度受験勉強も必要です。府大から他大学の心理の大学院へ進む人も少なからずおります。ただ臨床関係は最近のブームなので受験の倍率は高いです。もう1つは大学学部で心理学関係の専攻を卒業し、その後カウンセラーなどの実務経験を何年か積むことです。この場合の心理学専攻学部という中には、授業の内容からみて府立大福祉社会学部で心理学を中心に単位をとった者も含まれると思われます。実務経験ということからわかるように、臨床心理士の資格がないとその仕事ができないということではありません。何年かカウンセラーなどを経験し、その上で真のプロとして認められて資格をとるということです（指定大学院修了者でも実務経験を求められる場合もある）。
上記2つの道のいずれにしても、さらに試験があり合格すると臨床心理士資格が得られます。<尾入＞

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