受験生の方へのアドバイス

入試科目別アドバイス <一般選抜2次試験>

≪京都府立大学 大学案内2014より≫
昨年度の入試問題出題者から受験生の皆さんに向けてのコメントを、主な入試科目別に集めました。
出題の形式をはじめ、受験生の皆さんに気をつけていただきたいことなど解説していますので、参考にしてください。

【注意!!】以下の文章は主として昨年度までの問題について書かれています。
     今年度の予想問題ではありませんので、注意してください。



◆英語
 英語はこれまで主に英文和訳問題、長文総合問題(和訳と内容把握)、和文英訳問題を出題しています。
英文和訳問題は全文訳か下線部訳の形式です。英単語をひとつずつ日本語に置き換えて並べていく訳し方では、正解は望めません。 まず構文を読み取り、英語を英語として理解する練習を重ねてください。
 長文総合問題では、全体の内容をつかみ、文章の流れを理解することが重要です。 段落と段落の関係や、段落中の文と文の関係などを意識して長文を読む練習をしてください。
 和文英訳では、日本語の表面的な意味にとらわれず、日本語の内容を英語でどのように表現するかを考えてください。
重要なのは、英語としてとして正しく組み立てられたセンテンスを書くことです。
 全体として、単語力が必要なのは言うまでもありませんが、それに劣らず、文法の力も大事です。 高校で学習する基本的な文法事項を確実にマスターしてください。文法の練習としては、穴埋め問題よりも、基本構文を使った和文英訳がお勧めです。


◆国語
 国語はすべての学習・研究の基本となる科目です。大学で学ぶには、言語の理解と表現の力が十分に成長していることが基礎条件となります。 まず、表現されている内容を論理の筋道をたどってきっちり理解できること、そしてその理解を自分の言葉で表現できることが必要です。
 「現代文」では、問題文で表現されている内容を、筆者の使用する言葉の意味を理解した上で、文脈をとらえることができているかどうかを問う質問が多く出題されます。 質問に対しては、自分自身の言葉で的確に表現できるようにしてください。
 「古文」・「漢文」では、文章の筋道あるいは物語の展開などを把握するために、省略されがちな動作の主体や、代名詞や官職であらわされる人物がだれを指しているかをつかまねばなりません。 それには、現代とは異なる文法や語法を理解しておく必要があります。 古典語は現代語とは意味の異なる場合が多いのですが、その語の基本の意味をよく理解しておけば、場面・文脈によって訳し方がおのずと異なってくるはずです。 現代語に訳した場合、現代語にとして自然な表現になっているかどうかも考えてください。
 また、「古文」・「漢文」の場合、知識として記憶しておかなければならない「ことがら」があります。 漢文独自の語法や、古典和歌の約束事、また時代背景についても知識を持っておくことが大切です。暗記・記憶をおろそかにしないこと。

◆日本史
【出題のねらい】
 原始・古代から近・現代に至るまでの範囲から、政治・経済・文化など広い分野にわたって問題を出題しています。 歴史の流れやできごとの背景を考える力を重視し、設問においても大きな流れが捉えられるように工夫しています。
 さらに、歴史の根拠となる史料・資料に対する理解も重視しています。どのような材料から歴史が明らかにされてきたのか、このような点にも目を配ってほしいからです。 そして、歴史学科受験生を対象とした記述式の問題では、歴史事実の的確な把握のみでなく、それぞれの事実を有機的に関連づけて、因果関係や影響をしっかり理解していることやそれを十分に表現できているかという点も評価の対象としています。

【受験生へのアドバイス】
 特定の時代や分野に偏ることなく、日本史全体に目を配って勉強を進めることが大切です。 そして、単に歴史用語を丸暗記するのではなく、歴史的なできごとの因果関係や背景について理解を深め、大きな流れとして歴史を捉えることが重要です。
 出題は、教科書の範囲を超えないようにしていますので、教科書をよく読むとともに、歴史に興味をもち、時代の流れをしっかりと把握できるようにしておくことを推奨します。 また記述にあたっては正確な表記・表現ができることも重視しており、緻密で丁寧な勉強を心がけるようにしてくだい。


◆世界史
 世界史の問題は教科書で学習した内容・範囲を基礎に、世界各地の歴史を古代から近現代にいたるまで、できるだけ偏りのないように出題している。 難問・奇問は出題しない方針なので、語句の丸暗記にとどまらず、教科書の記述内容を納得のいくまでじっくり学習しておくことを勧める。
 出題形式は、記述式と論述を併用している。記述式の問題に関しては、人物・事件・制度・年代などの諸事項について、総合的な歴史の流れのなかで、受験生がどこまで正確な基礎知識をもっているかを把握することを目的とする。 したがって、人名・地名など固有名詞の漢字・カタカナ表記を正確に記述することはもとより、事件や制度を簡明に説明できるよう準備しておく必要がある。
 また論述式の問題は、特定の地域・時代に関する重要な事項について、その歴史的変化・推移に対する受験生の正確な理解度と適切な表現力をみることを目的とする。 したがって、特定の歴史的事件・事物・制度について、大局的な観点からその意義を問うことが多いので、関係する人物・年代についても整理し、要点をおさえて、筋道だった表現ができるよう学習しておくことが望ましい。


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