2011年5月17-18日の学生実験の結果

 
 

以下は、5月18/19日の生物機能コース実験 Ⅰ の各班の結果です。1班から6班までの結果を示してあります。各自、ダウンロードして、レポートに使ってください。

実習レポートの作成

実習レポートは、2011年 6月1日 (水曜)午後5時までに、3号館3218室のレポートボックスに提出してください。質問があれば、メールで尋ねるか( obokata@kpu.ac.jp まで)、研究室を訪ねてみてください。

1. PCR実験でDNA断片の増幅物がバンドとして現れてこない場合、一般に、次のような理由が

  考えられる。今回の実験結果を考えるヒントにせよ。


    ・ 鋳型となるDNAに、プライマーとの相同配列がなかった。

    ・ 鋳型となるDNAの量が不充分だった。

    ・ 反応液の成分に問題があった。

           =(プライマー、バッファ、酵素、等が本来の働きをしなかった) 

    ・ 反応液のなかに、反応を阻害する物質が持ち込まれた。

    ・ 反応の温度や時間、サイクル数などの設定が適切でなかった。


2. PCR実験では、理想的には、n回の反応サイクルで、DNA断片は2のn乗倍に増加する。

  つまり、20回の反応サイクルで、DNA量は100万倍になる。PCR実験は非常に検出感度が高い.


  1. 3.PCRではDNAの検出感度が非常に高いため、ほんの微量のサンプルの混入によっても、 バンド

   が現れることがある。


  1. 4.PCR実験では,理論的には複数のDNA断片が増幅される場合でも、一部のDNA断片しか検出されないことがある。(個々のDNA断片の増幅効率は、実際には、断片の長さや塩基配列などの影響を受ける。このため、増えやすいバンドと増えにくいバンドが混じっていると、例えば30サイクルのあとでは、両者の量比には、とんでもない差がついてしまう)。  

レポート作成のヒント

ハネモからのDNA抽出について

1. アガロースゲル電気泳動像のうえで、マーカーDNAのEtBr発色量と比較し、ハネモから

  抽出したDNAのおおよその回収量を推定する。

2. 抽出した核酸の吸収スペクトル、吸光度と、ゲル電気泳動像を比較すると、何がわかるか?

PCR実験に関する補足説明

ハネモとウミウシのPCR結果の比較について

1. テンプレート(=鋳型DNA)とプライマーの組み合わせの意味をよく考えよ。


2.ポジティブコントロール(ポジティブ対照処理区)、ネガティブコントロール(ネガティブ対

  照処理区)の意味をよく考えよ。


3. その他、配布した「実験のテキスト」に記した考察の方法やヒントなどを参考にせよ。