研究内容

研究テーマ1 森林流域における降雨流出過程の研究

森林の公益的機能のうち、液体の水の動きにかかわる機能として洪水緩和機能、水源涵養機能、水質浄化機能が挙げられています(林野庁ホームページ等)。これは、降水(雨+雪)が森林に到達したのちに、樹木の表面(葉・枝・幹)に触れ、地面に到達し、浸透してやがては川として森林から出ていくというプロセスにおいて、水がどのように配分されるか、その時に水質がどのように変化していくか、ということを指します。大雨の時には水が急激に流出することを防ぎ、川の水量が急増することを防ぐこと。森林水文学において、この仕組みの研究は「降雨流出過程の研究」と総称されます。

ところで、「公益的機能」という言葉には、「森林があることによって人間が受けられるメリット」という意味が含まれており、例えば水質「浄化」機能というからには、森林を通ることで水がきれいになることが必要不可欠となるでしょう。

しかし、森林があるだけで、そのメリットはいつも得られるのでしょうか? 森林も生物なので、成長し、歳を取ります。また、大きな地球環境問題として誰もが関心を持つ地球温暖化に対して、森林がどのような役割を果たし、逆に森林は温暖化の影響をどのように受けるのでしょうか? そして、その影響を受けた後も、これまでと同じように機能を発揮し続けられるのでしょうか?

このような現象を調べ、その仕組みを明らかにするには、森林を長期間にわたって観測し続ける必要があります。当研究室の主要な研究課題の1つは、長期の森林モニタリングを元に、森林がどう変化するか、それは何の影響か、その結果渓流水の量や質にどのような変化が生じるかを明らかにすることです。この研究は京都大学農学研究科森林水文学研究室のメンバーとともに、滋賀県南部の桐生水文試験地を主要な観測フィールドとして行っています。

研究テーマ2

サブタイトル

研究テーマ3