修了生+卒業生>乃美安紀穂



修士研究(作品) 農園型生涯学習施設の計画/並列する壁の設計手法による空間の文節と重なり

設計趣旨
 多様な機能や空間を有しながら広大なエリアを敷地とする建築空間は、様々な方法によってその空間を分節し、全体で構成されている。空港や大規模の美術館などにその実例は見られるが、広大であるが故に全体の空間を把握することが困難になるため、明快で分かりやすい空間が求められる。
 そこで本研究では、広大なエリアに多様な機能や空間を併せ持つ建築空間を構成する要素として、壁を一方向に連続して並列する設計手法に着目する。並列する壁は空間に方向性を与え、空間把握を容易にすることが可能となると考える。さらに並列する壁がつくり出す空間への2次的な効果として、空間の分節や重なりを挙げることができる。これらの効果について考察することで、並列する壁というシンプルな設計手法の中で多様な空間をつくり出せるよう効果的に取り入れる。
 以上のように、本研究では並列する壁の設計手法を用いて、明快で多様な空間を提示することを目的とする。