研究室の研究に対する考え方:

特に配属を希望する学部生および他学科(他専攻)、他大学からの希望者へ




 当研究室では分子が自発的に集まる自己組織化と呼ばれる現象を利用して、人工的に合成した分子を積み木細工のように自在に組み上げ、自然界にはない新しい物質を創り出す研究を行っています。


「自然をお手本に、分子を集める仕組みそのものを独自に作り上げる」

分子は分子構造を適切にデザインしておけば、「自己組織化」の下に一義的な構造に自ずと集合していきます。つまり分子を適当な環境において後は放っておけば良いのです。しかし、こうした分子任せの自己組織化では、生物の分子システムに見られるような複雑な構造は到底作り出せません。分子間の微妙な相互作用(距離や角度など)の変化、分子構造をはるかに超えるレベルの規則性、刺激に応答して自ら構造を変える動的性質、などを生み出す必要があり、これらは分子の構造だけでは到底制御できないと言えます。そこで当研究室では、分子が集合する分子環境に着目して、分子構造だけでなく分子環境の制御も取り込んだ2軸系での制御を目指しています。 分子環境を制御すると、分子をクラスター(塊)のように扱ったり、分子同士が相互作用する時間を限定したり、あるいは分子にエネルギーを加えながら集合させたりすることができます。 このように、分子を集めるための仕組みから独自に開発をしようとしています。 これは分子自己組織化において、自然界が選択してこなかったやり方をまさに探り出す作業に他なりません。こうした独自の人工分子集積システムを作り上げ、そこからこれまでにない新たな分子集積構造、超分子材料を作り出したいと考えています。


「分子環境の制御を通して分子1つ1つ、高分子1本1本を精密に組立てる」これまでに

○超分子ポリマーの分子量やナノシートのサイズ制御

○超分子ポリマー内の分子パッキング(J or H会合)の制御

○動的性質を備えた超分子の創製

○らせん高分子のピッチ制御や2次元ネットワーク化に成功

○超分子梱包技術による全く新しい高分子ミセルの創製

などが達成されています。[Research]



「研究室の行事」

*「トピックス」発表((月)(水)(金)9:30〜):興味を持ったトピックスを完結にまとめて発表します。専門分野だけにとらわれることなく幅広知識の習得を目指します。


*文献輪読会(水曜18:00〜)総説や専門書をきっちり読み込こみ1つの研究分野について深く理解していくことを目指します。


*速報会(月曜9:30〜)速報誌を読んで最先端の研究動向を常にチェックします。


*週報会(土曜日9:30)1週間に行った実験結果について全員で徹底的に議論していきます。


*検討会( 水曜18:00〜)まとまった研究成果を学会形式で発表します。レジュメは論文形式にまとめます。(一人当たり年2回)


*機能分子設計化学セミナーを定期的に開催:新進気鋭の若手研究者をお迎えして講演をしていただきます。最先端の研究内容はもちろん、研究に対する姿勢やフィロソフィーをおおいに学んでほしい。


*他大学との交流会や合同ゼミなども盛んに行っています。


*その他、誕生会、のみ会、研究室旅行などをメンバー間での交流も大切にしています。



他大学、他学科からの配属希望も歓迎します。

経験は一切問いませんが、いっちょやってやろう、という気概のある人、

是非見学に来てください。





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