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知的障害者を抱える家庭の住まいや住み方の工夫

音関係で困っていたことと、家族の手による工夫

  
◆大きな声をだすことで、困っていた
困っていたこと
 
本人は声量の調整がうまくできず、夜中でも家族を大声で呼ぶそうである。その声は、家の外からも聞こえるため、両親は近隣住民の迷惑になっているのではないかと心配していた。
工 夫 の 内 容
 
次のような工夫をしている家庭があった。
@窓を全て二重窓に取り替えた。
A本人が家にいる間は、1階部分の窓を閉め切っておくことにした。
B本人が家にいる間は、雨戸を閉め切っておくことにした。

◆オーディオの音量を最大にして聞くので困っていた
困っていたこと
 
本人が、オーディオ機器での音量を、最大にして聞くので、家族は困っていた。
工 夫 の 内 容
 
このケースでは、次のような工夫をされた。
@家を新築する際、壁に断熱材を挿入した(防音効果を期待)
A本人の居室で、隣の家に面する側の窓を閉めっぱなしにしている
Bオーディオ機器のスピーカーを改造し、最大音量が本来の半分程度になるよう制限した。

◆入浴時に大きな声を出すことで、困っていた
困っていたこと
 
本人は、入浴することがうれしくて、入浴時に甲高い大きな声を出す。その声について、隣の家から苦情があった。
工 夫 の 内 容
 
家族は、隣の家の人に事情を話し、隣の家の人の都合がよい時間帯に、本人を入浴させることにした(入浴時間で工夫)。
 

◆真夜中に本人がトイレに何度も行く。その音で家族は目が覚めてしまう
困っていたこと
 
真夜中に本人は何度も起き出して、トイレに行く。その音(足音・水を流す音など)で家族は目が覚めてしまう
          <部屋の位置関係:トイレ夫婦室本人の部屋
工 夫 の 内 容
 
夫婦室と本人の部屋を変えた
          <部屋の位置関係:トイレ本人の部屋夫婦室

◆本人は、自宅の外から聞こえてくる雑音で調子が悪くなることがある
困っていたこと
 
本人は、音の刺激に敏感で、自宅の外から聞こえてくる雑音で、調子が悪くなることがあった。
工 夫 の 内 容
 
自宅の外からの音を遮るために、二重窓に取り替えた。
 
 

◆本人が、家の中を飛び回るときに出る大きな音で困っていた
困っていたこと
 
本人が、家の中を飛び回るときに出る大きな音で困っていた。
工 夫 の 内 容
 
大工さんに床を体育館のような仕上げにしてもらった。

 

  
    

このホームページの作成者
京都府立大学福祉空間計画研究室
◇西尾 幸一郎(指導教授:水野弘之)
〒606-8522 京都市左京区下鴨半木町
E-MAIL nishio26@yahoo.co.jp(西尾宛)